
シニアの野鳥撮影、「くぅんくぅん」と「グスングスン」作戦について
シニアの方々で、「野鳥を写真に撮ってみたいけど、カメラも詳しくないし難しそう…」
そんなふうに感じていませんか?
実は野鳥撮影は、道具をそろえて少しコツをつかめば、初心者でも気軽に始められる奥深い趣味です。
この記事では、野鳥撮影をこれから始めたい初心者の方に向けて、必要な道具から撮影のコツ、守るべきマナーまでやさしく解説します。
あなたも自然の中で、可愛らしい野鳥たちの姿をカメラに収めてみましょう。
タイトルにある「くぅんくぅん」と「グスングスン」作戦は、記事の最後の方に有ります。
- 1. シニアにとって野鳥撮影の魅力とは?
- 2. 【初心者向け】シニアの野鳥撮影、必要な道具や撮影のコツとマナー
シニアにとって野鳥撮影の魅力とは?
野鳥撮影には、以下のような魅力があります。
身近な場所でも楽しめる:公園や河川敷などでも多くの野鳥に出会えます。
季節感が味わえる:春は渡り鳥、秋は紅葉と一緒に、など四季折々の風景が楽しめます。
観察力が身につく:鳥の動きや鳴き声に敏感になり、自然への興味が深まります。
撮れた時の感動が大きい:一瞬をとらえた時の達成感は格別!
更にシニアにはメリットがあります。
暇な時間を、野鳥撮影に当てることで、暇な時間を存分に生かせます。
また、雨などで撮影できな場合は、今まで撮影した写真の確認や整理が出来ますので、暇な時間を有意義に過ごせます。
野鳥撮影に必要な道具
私の機材をちょっとだけ紹介しましょう。野鳥撮影機材は、サーフィン撮影にも使えます。
野鳥撮影が初めての方は、まずは、お手軽なキットレンズセットからでも十分です。

ただ、野鳥撮影は沼ってしまうと、迷彩テントや、レンズや三脚への迷彩テープの巻き付け、コンデジと野鳥観察用の望遠鏡を組み合わせて4000mm相当のカメラレンズなどが欲しくなってしまいますので、キリがないのですが、初めての野鳥撮影は楽しく行きましょう。
✅ カメラ
初心者には以下の2タイプがおすすめです。
コンパクトデジカメ(高倍率ズーム付き):手軽に始めたい人向け。軽くて操作も簡単。
ミラーレス一眼 or デジタル一眼レフ:本格的に撮りたい人向け。望遠レンズと組み合わせるとクオリティの高い写真が撮れます。
意外にも、高価な一眼レフが、安いコンデジに負けてしまう分野が、野鳥撮影なのです。
✅ 望遠レンズ
最低でも300mm以上の焦点距離があると、野鳥をある程度しっかり写せます。
初心者には「100-400mm」「150-600mm」などのズームレンズが扱いやすいです。
ただ、野鳥を撮り始めると、もっと望遠を!ってなるでしょう。ほぼ確実に(笑)
✅ 三脚・一脚・ビデオ雲台(必要に応じて)
手ブレを防ぎたい時や長時間の観察には便利です。
超望遠の世界に来たら、三脚とビデオ運台は必須になってきますが、まずは手持ちでOKです。
私は、『ジンバル雲台』を愛用しています。
✅ 双眼鏡やスコープ(あると便利)
撮る前に鳥を見つけたり、種類を確認するのに役立ちます。
✅ 野鳥図鑑 or アプリ
どの鳥を撮ったのか調べる楽しみも!「BIRD FAN」や「日本の野鳥図鑑」などのアプリも便利です。
また野鳥の声などをYoutubeなどで聞いておくと良いでしょう。

撮影の基本テクニック
始めて野鳥を撮りたいという方は、まず基本的なことから始めましょう。
失敗しても、別に誰にも責められませんから、何度もチャレンジすれば、徐々にコツをつかんできます。
静かに近づく
鳥はとても警戒心が強いので、音を立てず、ゆっくり動きましょう。
不思議なことに、シニアになってからは、野鳥があまり逃げなくなってきました。
えっ、お前何で逃げないの?ということがシニアには起きるかも知れません。
またこの時、鳥によって、近づける限界距離が大きく違うことに気が付くはずです。
まずは、メジロやスズメなど、数メートルまで近づける鳥から始めるのがお勧めです。
逆光を避ける
野鳥撮影は、光が自分の背中側にくる「順光」が理想です。
野鳥が持つ、独特の色彩や模様がきれいに出ます。
猛禽類など、空を飛んでいる姿は撮影しやすいのですが、空に向けての撮影ですから、シルエットに近い状態が多い様です。
ただ、上級者は、この逆光も味方にしますが、まずは順光撮影から始めましょう。
シャッタースピードはカメラの最高速に
鳥はちょこまかとよく動くため、1/1000秒以上のシャッター速度が理想。
そして、連射速度はmカメラの最高性能での撮影が必要です。
のんびり、『ぴっパシャ、ぴっパシャ』では、なかなかうまくいきません。
またカメラやカメラレンズ内臓の手ブレ補正機能を最大限に活用しましょう。
望遠レンズ使用時の野鳥がフレームアウトする対策
望遠レンズを装着してカメラのファインダーで覗いていても、鳥がフレームアウトしてしまうと、再度見つけて、フレームインすることは、ちょっと困難かと思います。
暇な方は、両眼を開いて、鳥を見逃さなくする訓練をすると良いでしょう。
でも、『照準器』があると、この問題はあっさり解決できます。
超望遠レンズでも照準器が有ると素早く動く鳥を見失いません。
野鳥撮影の世界では、この照準器を付けていないカメラマンは、『ド素人』とみられる風潮が有ります。
資金に余裕が有れば、1万円程度ですので、この照準器の導入を強くお勧めします。
照準器は、大抵はストロボの位置にクリップオンして使いますが、これ、滅茶苦茶便利です。
更に、サーフィン撮影でもこの照準器は大活躍します。私はOlympusの照準器を愛用していますが、別に何でもよいかと思います。
連写モードを最大活用
野鳥が飛び立つ瞬間や動きのある姿を撮るには連写が有効です。
カメラが持つ最高連射速度で、ひたすら連射です。この中で、1枚でも良い写真が有れば超ラッキーなのです。
ピントは「目」に合わせるというけど!
野鳥の目にピントが合っていると、写真に生命感が出ます。
とはいえ、鳥はちょこまか動きますので、動くものを的確にピントを合わせて追いかける、これ、はっきり言って無理です。
ここは、動くものに追従するAF機能が強いカメラが圧倒的に有利です。
カメラの、例えばスポーツモードなど、AFが強い機種の場合、ただシャッターを押し続ければ良いだけです。
野鳥撮影で、マニュアルピント合わせなどは、まず無理です。

野鳥撮影の第1歩は、撮影マナーを守ることから
野鳥や自然環境を守るためにも、マナー厳守は大事なことです。
以下のマナーは最低限の事ですが、まず初めに必ず守ることを心がけましょう。
- 野鳥の巣を見つけても近づかない(人間が近づくと、親は子育てを放棄してしまう場合が有ります)
- 野鳥撮影にはフラッシュを使わない(もはや論外です)
- 野鳥を追い回さない(これ、結構やっちゃいます。じっとしてる方が良いかもしれません)
- 野鳥のそばで大声を出さない(いたぞ~!っていう都会の公園の風景)
- 撮影地のルールや立ち入り禁止区域を守る(撮影禁止場所などでは撮影しないなど)
- ゴミは必ず持ち帰る(まず人として当たり前ですよね)
これらはやってしまいがちですが、しっかり厳守してください。
初心者におすすめの撮影スポット
野鳥撮影の初心者におススメなのは、意外にも都市部です。
都市部でも公園など、野鳥が観察できる場所はたくさんあります!
実は、都市部の公園などの野鳥の方が、人に慣れているため、カメラマンがかなり近づいても逃げたりしない場合が多く、かえって撮影しやすい場合があります。
また、都会の公園では、他の野鳥撮影家が沢山居て、目ざとく野鳥を見つけてくれます。
『あそこにいるよ!』って感じです。
初心者向けの野鳥撮影に向いている場所は以下の通りです。
- 都会の公園:明治神宮、井の頭恩賜公園など他の野鳥愛好家などが多い公園
- 河川敷:多摩川、荒川沿いは野鳥の宝庫
- 自然公園:渡良瀬遊水地、谷津干潟など
※お住まいの地域に合わせて探すと、もっと身近なスポットが見つかります。

カワセミやヤマセミに嵌ると、立派な上級野鳥マニアです
最初は、野鳥ならスズメだろうが、鴨だろうが、シラサギだろうが、猛禽類だろうが、片っ端から撮影してしまいますが、徐々に『自然の宝石、カワセミを撮ってみたい』となります。
それは、野鳥撮影の、中級・上級者への入り口です。大事な退職金の一部を、高額な機材購入などに使いたくなっちゃうかも知れませんね。
さて、タイトルに有った、「くぅんくぅん」と「グスングスン」作戦とは、何ぞや?
そう思われた方もいるかと思います。
高額カメラ機材を退職金で買う方法..奥様対策について
独身の方なら、高級カメラ機材の購入に自分の判断で買うことは何の問題もありませんが、奥様が家計を握っている場合の、ちょっとだけ秘訣を紹介します!
シニアに有効な、「くぅんくぅん!」作戦
高級カメラ機材は、使わなくなった場合でも、後でそれなりに高額で売却できますので、購入したお金が全額消えてなくなるわけではないのです。
まずそれを奥様に説明します。さらに奥様へのとどめを刺します!
『40年以上の長きにわたり、あなたのために働いたご褒美をください!カメラが欲しいのです。くぅんくぅん!』
大抵は、これでイチコロです。はっはっは!ちょろいね!
とは、まずいきませんよね!大抵は100%却下です。
相手も海戦山千の強者、でもご心配なく。
奥様を納得させる必殺技、『グスン!グスン作戦』を伝授しましょう
欲しい望遠レンズのカタログをカメラ店で事前に貰っておきましょう。
奥様に高級カメラ購入が却下された次の日から、このカタログを毎日見ながら、目に涙を一杯浮かべて『グスン!グスン!』とやってみましょう。
私はこれでなんと、購入OKを頂けました。
やれやれ、しょうがないな!という感じでしょうか。
でも、更にコンデジも買いたいので、次の作戦を思案中です(悪党?)。
これでもだめなら、現役時代に奥様をかなり悩ませるほど、相当悪さをしてきました?
田舎での野鳥撮影は、難易度MAX
都内の公園で、餌付けされたカワセミをたっぷり撮影している野鳥撮影家の方々でも、離島などで、天然の餌付けされていないカワセミ撮影は、まず100%玉砕します。
基本的に、珍しい野鳥たちは、人間がいる場合は近づいてきません。
餌場は他にいくらでも有るのです。
人間が100m以内に近づくと、特に野生のヤマセミなどはまず近寄ってきませんし、とっとと逃げてしまいます。
ネット上に有るカワセミ写真の99.9%は、この都会で餌付けされたカワセミの写真と言われています。
公園の池に、小魚を入れたザルを設置して、更にカワセミが止まりやすいように枝も置いておくのです。
最悪なのは、花が咲いた梅の木をさしている場合も有ります。
池の中から梅の枝が生えてるはずもないのですが、『梅の花とカワセミ』など、写真さえ綺麗なら、何でも有の状態です。
このザルに入れてある小魚めがけてカワセミがダイブするのですが、かわいそうに、クチバシがザルにぶつかって折れている個体を都内公園の排水溝などでたまに見かけます。
カワセミのクチバシが折れてしまっては、食料を得ることが出来ませんから、数日で餓死してしまうのでしょう。
これに比べ、自然の野鳥撮影は、数週間に渡り迷彩テントを事前に設置して、野鳥たちに慣れさせておいてから、中で撮影に入るなどが必要です。また都内では400mmf2,8で十分なのですが、地方では1000mmでも足りないのです(4000mm位でないとまともに撮影できない場合の有ります)。
ただ、ここまで行くと、別の境地に達するかも知れませんね。私には無理です。
【初心者向け】シニアの野鳥撮影、必要な道具や撮影のコツとマナー
野鳥撮影は、自然を身近に感じながら自分のペースで楽しめる素敵な趣味です。
最初はうまく撮れなくても、観察を続けるうちに鳥の動きが読めたり、撮影のコツも自然と身についてきます。
ぜひ、この記事を参考に、まずはカメラを持って外に出てみてください。
新しい発見と感動が、あなたを待っているかも知れません!





