
定年後に離島で過ごすメリット、デメリットと離島の支援制度を解説
定年後の新しい生活の選択肢として、僻地の離島に移住することは一部の人々にとって非常に魅力的な提案です。
都会の喧騒から離れて、静かな環境で自然と触れ合いながらのんびりとした日々を送る。
それはまさに理想的な退職後の生活のイメージかもしれません。
定年後に離島で過ごす:メリット、デメリット、支援制度を徹底解説
しかし、離島移住にはメリットとデメリットがあり、計画的な準備が必要です。
さらに、地方自治体や公共団体が提供する移住支援制度を活用すれば、生活の立ち上げがスムーズになります。
本記事では、実際に定年後に離島である種子島に住んでいる私から、定年後の離島移住を検討している方に向けて、その実情を詳しく紹介します。
僻地や離島移住のメリット
離島に住むメリットは以下の通りです。
自然環境の豊かさと健康的な生活
離島は、手つかずの自然や美しい海岸線が広がっている場所が多く、日常的に自然と触れ合うことができます。
毎日の散歩やアウトドア活動が健康に良い影響を与えるとともに、自然の中で心身のリフレッシュが可能です。
自然環境の豊かさと健康的な生活具体例
離島生活は、毎日海辺を散歩し、清々しい空気を吸いながらの生活です。
地元の農産物や季節ごとの離島特有のレアな食材、海産物を新鮮に食べることができ、食生活が豊かになります。
四季折々の自然の変化を感じながら生活
離島では、都会と違って人間関係が濃密ですし、四季の変化を感じやすいです。
穏やかな人間関係
都会の生活では忙しさに追われることが多く、近所付き合いや地域とのつながりが希薄になりがちです。
しかし、離島ではコミュニティが密接で、顔を見知った住民同士のつながりが強く、温かい地域社会の中で生活することができます。
穏やかな人間関係の具体例
地元住民との交流イベントや祭りに参加し、地域コミュニティに溶け込むことが、離島に住むコツです。
定期的に開かれる農産物直売所や市場で、地元の人々と顔を合わせるのが大事なのです。
定年後の新しい友人を作るチャンスでもあります。
生活コストの削減
離島によっては、物価が比較的安定しており、都会と比べて家賃や食費などの生活費を抑えることができる場合があります。
特に、移住後、働いていなければ通勤の必要もなくなるため、交通費や通勤ストレスが解消されます。
生活コストの削減具体例
- 自宅近くの農産物市場で新鮮で安価な地元産品を購入(種子島のトンミー市場など)
- 通勤や仕事の必要がないため、時間的にも経済的にもゆとりが増える
- 海産物や地元産の食材を購入し、外食よりも自炊が多くなることでコスト削減
移住支援制度や助成金の活用
最近では、地方自治体が移住者に対して積極的に支援を行っています。
このため、定年後の移住者にもさまざまな支援制度が提供されています。
特に離島や僻地に住むことを奨励するため、住居の補助金や生活支援があることもあります。
移住支援制度や助成金の活用具体例
- 住居費の一部を支援する制度や家賃補助
- 移住後の生活安定を助けるための就業支援や副業支援
- 初期費用を軽減するための助成金制度

僻地や離島移住のデメリット
交通の不便さ
離島や僻地では、アクセスが悪く、交通機関が限られている場合があります。
頻繁に外出したい場合や都心にアクセスしたい場合、フェリーや飛行機など、移動手段が制限されるため、計画的な移動が必要です。
交通の不便さ具体例
りとうですので、やはり交通の不便さは有ります。また台風などの影響も大きいです。
- フェリーの便数が限られているため、急な用事での移動が難しい
- 最寄りの大都市に行くために、長時間の移動が必要となる
- 大雪や台風の影響で交通機関が一時的に停止することがある(特に南の島は、台風で生活に一時的に影響があります
- 離島では、突然の停電が発生することがある
医療施設の不足
僻地や離島には、医療施設が限られている場合があります。
種子島の場合、島での医療は限られており、重要な治療などは、ドクターヘリで鹿児島まで搬送されます。
このように、高齢者の場合、緊急時に迅速な対応ができない可能性があるため、医療サービスの充実度を事前に確認することが大切です。
医療施設の不足具体例
- 高度な医療が必要な場合、最寄りの大都市まで移動しなければならない
- 定期的な健康チェックや治療のために遠方の病院に通う必要がある
- 通院のために長時間の移動を強いられる場合がある
- 緊急時は、ドクターヘリや、自衛隊に内地まで搬送してもらう必要がある
買い物や日常生活の不便
都会に比べて、離島では買い物や生活用品の調達が不便な場合があります。
スーパーや商店が限られているため、必要な物を取り寄せることが多くなり、手間やコストがかかることがあります。
買い物や日常生活の不便な具体例
- 特定の商品が手に入りにくく、オンラインで商品を購入する必要がある
- 食品や日用品が遠方から輸送されるため、商品の価格が高くなる場合がある
- スーパーが少ないため、特定の時間にしか買い物ができないこともある
- 台風時は、船での輸送が途絶えるため、コンビニやスーパーの棚が空になる
孤立感を感じることがある
離島での生活は、静かな環境が魅力です。
その反面、孤立感を感じることもあります。
特に、都心で長年働いていた場合、周囲の人々との交流が少なくなり、孤独を感じやすくなることがあります。
孤立感を感じる具体例
- 季節によって人口が減少し、地元の人々との交流が減る
- 離島に訪れる人が少ないため、近所付き合いや社会活動が希薄になる
- 移住前の友人や家族との距離が遠く、寂しさを感じることがある
特に離島では、3月の年度末から4月初めの時期は、学校を卒業した方たちの就職や、会社の人事異動等で、知人たちがいなくなることがあります。
毎年春には、悲しい別れを経験するかも知れません。
移住支援制度と助成金の活用方法
離島や僻地への移住を促進するために、各地方公共団体は移住支援や助成金を提供しています。
これらの支援を活用することで、移住にかかる初期費用を軽減し、スムーズに新しい生活を始めることができます。
住居支援
離島では、移住者向けの家賃補助や住宅提供されています。
多くの自治体では、移住者向けに家賃補助や空き家の提供を行っています。
例えば、定年後に移住する人向けに、初期費用や家賃の一部を支援する場合があります。
就業支援
仕事の斡旋や支援金が離島では充実しています。
また、離島や地方では、移住後に仕事が見つからない場合があります。
こんな時、自治体によっては、移住者に対して地元企業とのマッチングや就業支援を行っているところもあります。
また、起業支援金や副業支援なども受けられることがあります。
移住支援金や助成金
離島では移住費用の一部補助が支給されます。
一部の自治体では、移住にかかる引っ越し費用や生活支援金を提供しています。
例えば、数万円から数十万円の移住支援金が支給されることがあります。

定年後に離島で過ごすメリット、デメリット、支援制度を解説 まとめ
定年後に僻地の離島で過ごすことには、多くのメリットがある一方で、生活の不便さや孤立感などのデメリットも存在します。
移住を考える際には、事前に地域の支援制度をしっかり調べ、生活環境や医療体制、交通手段などを考慮することが重要です。
あわせて、移住支援金や家賃補助などを活用することで、移住後の生活をより快適に始めることができます。
心豊かな退職後の生活を送るために、計画的に移住を検討してみましょう。